弁護士に質問した私の日常の疑問

私の日常の疑問を、弁護士等の専門家に質問して、教えてもらったことを、自分の言葉に直して、簡単に自分なりに紹介(解説)しています。

持ち主がうっかり忘れていった物ではなく、“意図的に”、つまり「わざと」置いていった物であっても、それを誰かが勝手に持っていけば、警察に占有離脱物横領罪として立件してもらえるのか?<遺失物横領罪>

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<質問の概要>


たとえば、

子供達が一通り遊んで使用して、公園に意図的に置いていったバドミントンのラケットを

勝手に他の誰かが持って行ってしまう行為は、

占有離脱物横領罪(遺失物横領罪)が成立するのでしょうか?




「明日もまた公園で遊ぶから、わざわざ持ち帰らずにそのまま置いておこう」と思って

子供達が 意図的に 置いていったものです・・・




占有離脱物横領罪は

持ち主が

“意図的に置いていったのではなく、うっかり忘れていった”物を

他の誰かが勝手に持っていくことで成立する犯罪ですよね?



以上、よろしくお願いいたします。



 

 

 


<弁護士回答の概要>


意図的に、つまり“わざと”子供たちが置いていった物は

占有離脱物横領罪の条文に規定されている

「遺失物」には該当しないと思いますが、

同じ条文上に規定されている

「その他占有を離れた他人の物」 に該当すると思います。



よって占有離脱物横領罪は問題なく成立すると思います。



以上、参考までに。

 

 

 

<私の考え>


占有離脱物横領罪とは、基本的に

持ち主(つまり占有者)の意思にもとづかずに

持ち主の支配下から離れた、

持ち主の所有物を、勝手に他の誰かが持っていくことで成立する罪です。



条文を載せておきますので、ちょっと見てみましょう。





(遺失物等横領)

刑法第254条  

遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物を横領した者は、

一年以下の懲役又は十万円以下の罰金若しくは科料に処する。





・・・条文上に「遺失物」、「漂流物」、「その他占有を離れた他人の物」とありますが、

これらを横領する(拾って、勝手に自分の物にする)と占有離脱物横領罪になるのですが、

これらが一体何なのかひとつひとつ少しだけ確認していきましょう。




「遺失物」 は、持ち主が意図せず(わざとではなく)うっかり忘れていった物、

まぁ普通の一般的な、

道路とかに落としてしまった落とし物のことを指しています。



「漂流物」 は水中にある“遺失物”のことを指しています。

持ち主が意図せずにうっかり道路とかではなく

川の中に落としてしまった物とかですかね。



そして 「その他占有を離れた他人の物」 は

先程挙げた遺失物、漂流物以外で

持ち主が意図せずにうっかり忘れていった物
を指しています。

具体的に言えば、

誤配されてきた郵便物や

隣の家から自分の家の敷地内に風邪で飛ばされてきた洗濯物とかですかね。




これら「遺失物」、「漂流物」、「その他占有を離れた他人の物」の3つに共通することは

どれも持ち主が“意図せずにうっかり”忘れていった(落としてしまった)物、

だということです。




なので、持ち主が “意図的に” 置いていった物だった場合は、

誰かにひろって持っていかれても、

占有離脱物横領罪は成立しないのか?
と疑問に思って、

今回弁護士さんに<質問の概要>に書いてあるような

質問をしてみました。


 

 



そして弁護士さんは、

持ち主が意図的に置いていった物であっても

占有離脱物横領罪の条文に規定されている

「その他占有を離れた他人の物」に含まれる、


と言っていました。




さっきも話した通り(上記の通り)

「その他占有を離れた他人の物」も、通常の遺失物同様

“持ち主が意図せずうっかり忘れていった”物のことを指していますが、

(私が調べた限りでは間違いない)

弁護士さんが「含まれる」と言っていたのですし

持ち主が意図的に忘れていった物を、他の誰かに持っていかれても

その“他の誰か”に占有離脱物横領罪が成立する余地が、

かなりあるのかもしれません。

 

 

 

 

というか、占有離脱物横領罪の立件事例を調べてみると

実際持ち主が意図的に置いていったような物でも、

誰かに勝手に持っていかれたら

持ち主がうっかり忘れていった物だと

警察にみなされて

占有離脱物横領罪として立件されていることが多いです。




その理由としては、

意図的であれ、うっかりであれ、

持ち主が置いていった物が、

持ち主の手元(支配下)にないので

「窃盗罪」での立件はさすがに無理があると警察だって思いますので、

(持ち主の手元にある物を盗まないと窃盗罪は成立しません)

持ち主が、たとえ“意図的に”置いていった物であっても

とりあえずちょっと無理にでも

“意図せずうっかり持っていかれた”、ということにして

警察は立件されているのではないのでしょうか?
(その方が自然ですし)





ともかく、持ち主がうっかり忘れていった物ではなく

意図的に置いていった物であっても

持ち主の手元(支配下)にはない、とみなされたら

それを勝手に持って行ったら

占有離脱物横領罪として立件されてしまう可能性は高い、


ということです。






・・・今回の記事は以上です。

 

 

 

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