弁護士に質問した私の日常の疑問

私の日常の疑問を、弁護士等の専門家に質問して、教えてもらったことを、自分の言葉に直して、簡単に自分なりに紹介(解説)しています。何か感想があれば、ご自由にコメントしてください。

「殴れるものなら、殴ってみろ!」と相手に言って挑発した人が、実際に相手に殴られたら、挑発した人も罪に問われるのか?<教唆犯>

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<質問の概要>


相手に 「俺のこと殴れるものなら殴ってみろ!!

殴ったら犯罪者になって警察に捕まるから殴れないだろ!」
 と言って

挑発してあおって、実際に挑発した人が相手に殴られた場合、

挑発した人も、なにかしらの罪になるのでしょうか?



自分への暴行、傷害を指示したとして

教唆犯(犯罪をおこなうように指示する犯罪、共犯)とかに

なるのでしょうか?





<弁護士回答の概要>


挑発して殴られた人が罪に問われることはないでしょう。



しかし、加害者(殴った相手)が暴行や傷害の罪に問われる場合に

挑発されたことが加害者の刑罰が軽くなる事情にはなるでしょう。

 

 

<私の考え>


今回の質問は

自分で、相手に自分を殴るようにしむけて

実際に殴られたら、自分への犯罪行為を指示した(教唆<きょうさ>した)として

挑発した人(自分)も殴った人とともに共犯として警察沙汰になったら立件されるのか?

という内容の質問です。



教唆、すなわち、犯罪をおかすように指示したり、あおったりするのも犯罪です。

教唆した人は、犯罪を実行した人とともに、一応理屈上犯罪者となります。



しかし、弁護士さんいわく、

今回のように、挑発した人、つまり、自分にむけて危害を加えるように指示したのなら

自分で自分を殴って傷つけても(自傷行為)犯罪にならないのと同じで

挑発した人は特になにかしらの罪には問われないらしいです。


まぁほぼ予想通りですが・・・




あと普通、

「殴れるものなら、殴ってみろ!!」と言われた場合

挑発した人の同意があったとみなされて、

たとえ、挑発した人を殴っても罪には問われないのではないか?


(挑発した人も悪いし)

と思うかもしれませんが、

通常、殴られた人(挑発した人)に警察呼ばれたら

どうやら挑発されて殴った人だけ暴行罪、傷害罪で立件されるみたいですね。



挑発した人もまさか殴られるとは思っていないので(たぶん)

完全に、挑発した人の同意があったとはいえないのでしょうね。




とりあえず、今回の例のように挑発して殴られても

挑発した人はなんの罪にも問われず、

殴った相手だけが一方的に悪いということになり罪に問われるのですが、

減刑される可能性はありますが)

やっぱり殴られたら痛いので、

殴られないだろうと、たかをくくって挑発するのは

やめといた方がいいと思います。



気性の荒い人だと、普通に実行して殴ってきますので・・・

(今の世の中、手が早くて短気な人が多いです)

 

 

 

*** おすすめの本 ***

 

喧嘩両成敗の誕生 (講談社選書メチエ)

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アマゾンでたまたま見つけた本です。



日本では昔室町時代、今から500年ほど前)

警察のような組織ぐらいはあったみたいですが

犯罪があっても取り締まりも捜査も、今よりももっともっといいかげんでしたし

(刑事裁判なんかあってないようなもの)

それに被害者が被害を回復する、ちゃんとした手続きも用意されてなかったので

(今でいう民事訴訟制度)

犯罪による被害者側は、一族総出で自力で加害者に報復するしかありませんでした。



それに昔の日本人は荒っぽく、みんな刃物を持ち歩いていたので

ちょっと相手の悪口を言っただけで斬られたりしましたし(事実らしい)、

斬られた被害者の身内の方も、かたき討ちとばかりに

一族で加害者と思わしき人(実は間違っていることもある)に仕返しとばかりに

今度は殺しに行ったりしていました。

(・・・それで、また加害者の身内が仕返ししたり、エンドレスに、、、)



こういった風に復讐して、また復讐して、といったことがあったので

室町時代の後期から喧嘩両成敗法みたいな定めが徐々にできてきて

とりあえず、

「どちらが本当に悪いのか、などはおいといて

お互いにいろいろと手を出してやりあったのなら

どっちも処罰する」
こと、にして

復讐の連鎖に歯止めをかける仕組みができる過程が、この本に詳細に書いてあります。




今の現代社会においても、どっちが最初に手を出したかは関係なく

お互いに殴り合って、警察沙汰になれば

実際に双方とも暴行罪や傷害罪で立件されて、

罰金刑をくらうことがあるので

喧嘩両成敗の考え方は昔から受け継がれていますよね。



具体的な事件も書いてあるので、読んでみると

少々生々しい内容になっているかもしれませんが

昔の紛争の解決過程が垣間見えるかもしれません。